聞いたことがある方もいるかと思いますが、「何だか騙されているような気分(?)だな」と感じた方もいるのではないでしょうか。
税金を払うと現預金(キャッシュ)が残る、とはどういう状態のことなのか解説してゆきます。
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目次
「利益」に課税される
ほとんどの税金は「利益」に対して課されます(そうでない税金もありますが本コラムでは割愛します)。

一般的に「(税務上認められる)費用を増やせば節税になる」と言われるのは、「費用」が増えれば「利益」が減るためです。
しかし、そもそも目的は「順調に経営すること」であって「節税すること」ではないはずです。
次項で簡単なシミュレーションしてゆきます。
シミュレーション
以下の図をご覧ください(税率は30%で仮定)。
項目 | 何もしなかった場合 | 節税した場合 |
収益 | 1,000 | 1,000 |
費用 | 200 | 700 |
利益 | 800 | 300 |
税率 | 30% | 30% |
税金 | 240 | 90 |
キャッシュ残 | 560 | 210 |
「何もしなかった場合」は余計なことを何もしなかった場合です。仮に「税務上認められる費用」を増やして700を支出(キャッシュアウト)したとします。
その場合、税金は90となり、「何もしなかった場合」の240と比較すると相当安くなっています。
一方で、キャッシュ残を見てください。
「何もしなかった場合」はキャッシュが560(1,000-200-240=560)残っていたにも関わらず、節税のために費用を多く支出したせいで現預金が210しか残らないこととなります。
使える税制はもちろん使ってゆくとして、それとは別の話として、そもそも「無駄遣いしない」「本業の売上を上げる努力をする」という家計簿レベルの当たり前のことを当たり前にやるということが大切です。