\ 契約前にサービス内容や料金を確認! /
実務に疎いコンサルタントに注意…
世の中には「〇〇という手法を採れば、××できます!」のように安易に提案するコンサルタントがいますが、彼らの共通点として、「実務を理解していない」「実行するためのコストを考慮していない」「その手法が机上の空論であることに気付いていない」を挙げることができます。
実際にそのコンサルタント自身がその手法を手を動かして実行するわけではない(=実務家ではない)ので、実務上は何が問題になり得るのかが分からず、教科書通りの方法をさも珍しい手法であるかのようにクライアントに提案してしまうようです。
そのため、「東京から品川へ移動したがっている人に対して、新幹線移動を提案している」「軽微な虫歯でありドリルで少し削って詰め物をすれば済むにも関わらず、抜歯を提案している」のような状態に陥っていることが多々あります。
本コラムでは、「理論上は可能だが、実務上は安易に取るべきではない手法」について、代替案と併せて解説しています。
- 「理論上可能な手法」と「現実的に採れる手法」は異なる。
DES(デッド・エクイティ・スワップ)
DESとは?
借入金を資本金に振り替える(スワップ)することです。役員借入金(会社が役員から借り入れているお金)の解消方法としてDESが検討されることがあります。
時価の算定がつきまとう
DESをおこなうとき、借入金を時価評価する必要があり、場合によっては益金(収益)として計上しなければなりません。これは言うは易しで借入金の時価評価も簡単におこなえることではありません。
出身バックグラウンドによっては、税理士であるにもかかわらず税務に疎い税理士も世の中にいます。そのため、この「借入金を時価評価しなければならない」ということをそもそも知らず、単に会計ソフト上で「借入金」と「資本金」を振替伝票で計上すれば良いという危険な思い込みをしている税理士もいるようです。
代替案
目的によりますが金融機関評価のためであれば、たとえば実態BSを作成して金融機関へ説明資料として提出する、少額融資であれば役員借入金であることをコメントして明示する、といったやり方で十分と考えます。
現物出資
タスクが増える
500万円超の現物出資かどうかで進め方が変わりますが、500万円超の現物出資をおこなうくらいの規模の法人であれば、当然にタスクの洗い出しや事前調査なども専門家に言われずとも対応する予算もあると思いますので本コラムでは割愛します。逆に小規模の法人であるにも関わらず500万円超の現物出資を検討しているのであれば非現実的であり現場でワークしない可能性が高いためやめたほうがよいでしょう。
500万円以下の現物出資の場合、具体的には以下のようなタスクが想定されます。
- 会社設立時取締役による調査と内部証明書作成
- 不動産の場合は鑑定士による評価と所有権移転登記
- 自動車であれば名義変更届出
- 価値算定の困難な資産であればその評価
一番困難が予想されるのは現物出資する資産の市場価格を把握することです。また、移転登記など複数の専門家にそれぞれのタスクを依頼しなければならないため、当然に費用が余分にかかります。
そこまでして現物出資でなければならない理由が本当にあるのかどうか熟慮しましょう。
代替案
通常の金銭出資にするだけです。
なお、法人の所有にしたい固定資産があるのであれば、個人⇒法人へ譲渡する、貸与するといった方法があります。税理士目線で最もシンプルな方法は譲渡です。
少人数法人で福利厚生導入
管理の負担
福利厚生を導入する場合、税法上の要件を満たさなければなりません。言うは易く行うは難し、で税法上の要件を満たすためにはやらなければならない事務負担が増大します。
たとえば一定の要件を満たしたうえで従業員に食事を支給する場合、その食事代は所得税が課税されず、かつ法人側では福利厚生費として損金算入できることがありますが、この制度を活用するには、以下の全ての要件を満たす必要があります。
- 役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
- (食事の価額)-(役員や使用人が負担している金額)が、1か月当たり7,500円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下であること。
税務調査時にチェックされるため、「半分以上負担したかどうか」「7,500円以下だったかどうか」を何らかの方法で明細として管理しなければなりません。バックオフィス専属部署が存在しない場合、これをやるのは非常に困難です。
小さい会社の場合、竜頭蛇尾にならないように十分に注意にしましょう。
つまり、福利厚生制度を導入したばかりの時期は、上記のような明細作成をやっていても、時間が経つにつれて徐々におろそかになってゆき、いざ税務調査で「『半分以上負担していること』をどのように管理しているのか見せてください」と言われたときに「実は途中から明細を作成などの管理をしなくなってしまったんです…」となるのは最悪です。「管理できていないことを認識(故意)して福利厚生費を計上していた」ということで最大ペナルティ(脱税認定)の対象になる可能性すらあります。
明細作成をおこなうリソースに余裕がないのであれば、後述の代替案で対応しましょう。
代替案
社内飲食費(接待交際費の一類型)で対応することで、「福利厚生ではないが福利厚生っぽいもの」を設けることもできます。
一定の要件を満たしていれば、社内(従業員など)で会食をおこなったときの費用を、交際費等として損金計上できる可能性があります。
- 行為:接待や贈答などの行為が存在すること。
- 相手:事業関係者であること。
- 目的:親睦を密にして取引関係を円滑にする目的であること。
ほぼ毎週社内飲食費を計上していると、「実態としては従業員の生活費を会社が負担しているだけ=給与課税」となってしまう可能性もあります。
無制限に認められるものではありませんので必ずご自身の顧問税理士へ相談しましょう。
ひとり法人で月次決算を導入
月次決算までの全体像
個々の売上や支払について、「いつ役務提供が完了したか」「いつ納品したか」を確認し、実現主義と発生主義に基づいて資料を準備します。請求日や支払日ではありません。
また、「どの原価がどの売上げに対応しているか」といった情報も明細などの形でまとめる必要があります。
自社で行う場合は当然会計(決算)の知識と経験が必要です。
税理士事務所に依頼する場合は、①が完璧にできていなければなりません。部品(資料)がなければ製品(月次決算)を作ることはできないためです。
資料の準備が大変
税理士からすれば非常に難しい話です。なぜなら月次決算は原則としておこなった方がよいものだからです。弊所でも月次決算は基本的に推奨しています。
しかし、現実的な話をしたとき、ひとり法人のように月次決算がなかなか難しい企業も世の中にはたくさんあります。最も困難なプロセスは「発生主義(実現主義)に基づいて資料を準備すること」です。これは会計の実務経験のない方にとっては決して簡単なことではありません。
また、単に「月次決算のための資料の準備」という事務負担が増加するというデメリットもあります。
代替案
月次決算も大事ですが、中小企業や零細企業、ひとり法人の場合、それよりも前に資金繰り管理の方が大切です。
資金繰り管理表では損益の正確な把握まではできませんが、資金繰り管理表の作成は会計の専門知識/経験がなくともできるため、まずは資金繰り管理から入ってみては如何でしょうか。
実務家以外の言うことは話半分に
会計や経営に限った話ではありませんが、実際に実行する人(実務家)以外の言うことは話半分程度で聞きましょう。
教科書に載っている手法を並べるだけであれば生成AIで十分であり、「実際にその手法が現場でワークするのかどうか」といった現実的な観点を語れないのであればアドバイス自体が無意味です。
ご自身の会計や税務について、「自分の場合はどのように進めるべき?」とお悩みの方は、まずは弊所サービス内容をご確認いただき、無料WEB面談をご予約下さいませ。
\ サービス範囲や料金を契約前に確認! /
当サイト内の情報をご利用を以て、以下へご承諾とさせて頂きます。
- 当サイト内の情報は正確性等を高めるよう努めておりますが、その内容に対して何らかの保証をするものではございません。
- 当サイト内の情報(第三者から提供された情報も含む。)をご利用頂いたことにより損害等が生じた場合でも、当サイト管理者は一切責任を負いかねます。
- 当サイト内のコラムは弊所の私見です。
- 当サイト内のコラムはその執筆時点における法令等の情報に基づき整理したものです。必ずご自身で最新の法令等の情報をご確認下さい。
- 当サイト内の情報の無断転載等は固く禁じます。
