「本年中における特殊事情」欄を有効活用しよう|澁谷税理士事務所

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本年中における特殊事情とは

気にしたこともないという方もいるかもしれませんが、所得税の青色決算書には、「本年中における特殊事情」という項目があります。

国税庁HP より抜粋

10.pdf (nta.go.jp)

ここの欄は積極的に活用すべきです。具体的に使い方を解説してゆきます。

勘定科目を変更した場合

正しくは「地代家賃」とすべきものを何らかの事情で「支払手数料」に入れ続けており、ある時、「地代家賃」に入れるのがどうやら正しいらしい、ということが判明したような場合です。

どちらも費用項目なので税額計算には影響はありませんが、これを修正すると、前期比率で見たとき異常値が生じることとなります。

税務署は異常値のチェックをしていますので、会計上の表示を正しく修正したかっただけなのに、痛くもない腹を探られる可能性もあります。

そこで、直した上で「本年中における特殊事情」欄で、「当期より、●●に係る費用を、『支払手数料』から『地代家賃』に修正することとした。」のような説明をしておくと良いでしょう。

売上が大幅に減少した場合

「主要取引先である●●が▲▲となり、売上が減少した。」という風な説明を記載します。

売上高の急減は、売上を抜いているのではないかという疑念を持たれるきっかけになり得ますので、何か明確な理由があるのであれば、堂々とそれを記載してしまいます。

変な疑いをかけられずに済む

まっとうに事業を運営している方にはあまり関係ないシチュエーションかもしれませんが、税務上、重加算税(金額上、一番重いペナルティ)が課せられるケースとして、何か事実を隠蔽したり仮装したりした場合があります。

「単なる誤り(ミス)」と「わざと、意図的に偽装した」は全く別物で、前者の場合、粛々と修正申告して延滞税などを支払って終わりです。

後者の場合は重加算税が課せられたり、刑事罰の対象となることもあります。

が、「わざとやっていないことの証明」は難しいものです(そもそも立証責任は税務当局側にありますが)。

それを考えると、「本年中における特殊事情」に事実を堂々と記載しておけば、その項目については、自分から情報を税務当局に対してオープンにしているわけですから、少なくとも「隠蔽」や「偽装」したことにはなりません。

自分の身を守ることにもつながると考えられます。

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