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生成AIを活用したIT業
生成AIの普及により、システム開発やWeb制作、AIコンサルティングなど、IT業界のビジネスモデルは急速に変化しています。従来よりもIT業をはじめるハードルが低くなっているとも言えます。
生成AIを活用したサービスだからといって税務調査を受けやすくなるわけではありません。しかし、従来とは異なる契約形態や開発手法を採用する企業が増えた結果、税務調査で確認されやすい論点も変化しています。
本記事では、生成AIを活用するIT企業において、税務調査で確認される可能性が高い論点について解説します。
売上計上時期
AI開発は売上計上時期が曖昧になりやすい
生成AIを活用した開発では、従来の受託開発とは異なる契約形態が増えています。
例えば、次のようなケースです。
- AIシステムの受託開発
- AIチャットボットの導入支援
- AIプロンプトの作成
- AIコンサルティング
- 月額保守・運用サービス
このような契約では、「いつ業務が完了したのか」が分かりにくい場合があります。税務調査では、請求書の日付ではなく、実際に役務提供が完了した時期に売上を計上しているかが確認されます。
- 請求書に記載されている日付が「請求書発行日」なのか「業務完了日」なのか区別していない。
- 「請求書に印字されている日付」と「実際の納品日」が異なっている。
年度末の売上繰延べは確認されやすい
IT企業では、決算直前に案件が集中することも少なくありません。
例えば、
- 納品済みにもかかわらず翌期売上としている
- 検収が形式的に遅れているだけで売上を翌期にしている
- 月額契約なのにまとめて売上計上している
といった処理は、契約内容や実態との整合性が確認されます。
契約内容と実際のサービス提供内容が一致しているかは、税務調査で重要な確認事項の一つです。
対策
売上げが上がる前の段階で、「この売上の実現(確定)するタイミングはいつか」をしっかり検証しましょう。不明点があれば、顧問税理士にも相談しましょう。
原価の管理
なぜ原価の把握が重要か?
税務上、原価なのか単なる販管費なのかによって、事業経費として計上できる時期が異なるためです。
原価であるものを販管費として計上してしまうと、本来はまだ事業経費計上してはNGであるにも関わらず、事業経費を早期計上してしまっている状態になってしまいます。
また、「それが原価かどうか」は会計事務所には判断ができませんので、事業者さま自身が積極的にこれを整理する必要があります。
- 原価なのか販管費なのかを一度も考えたことがない。
AI開発では原価の把握が重要になる
生成AIを活用した開発では、人件費や外注費が開発原価の大部分を占めるケースが多くあります。
税務上は、その費用が当期の損金になるのか、それとも未完成案件の原価として翌期以降に繰り越されるのかが重要になります。
仕掛案件の管理が不十分なケースもある
複数案件を同時進行している企業では、
- どの案件に何時間従事したのか
- どの外注費がどの案件に対応するのか
を十分に管理していないケースも見受けられます。
未完成の受託開発については、完成していない部分に対応する原価を適切に集計する必要があります。
税務調査では、工数管理表や案件管理資料などを基に、原価計上の妥当性が確認されることがあります。
対策
原価管理表を作ることです。
原価管理のやり方にルールはありませんが、インターネット上に転がっているテンプレートは、大きい経理部門を設置しているような法人を想定したものが多く、項目数が多すぎる傾向があります。そのため、弊所では、ご要望があれば、業種に併せて簡易的な原価管理表フォーマットをお渡ししています。
外注先フリーランスエンジニアの給与認定リスク
外注費ではなく給与と判断されることもある
IT業界では、フリーランスエンジニアへ業務委託するケースが一般的です。
しかし、契約書に「業務委託」と記載されていても、実態によっては税務上、給与と判断される可能性があります。
例えば、
- 勤務時間が指定されている
- 出社義務がある
- 業務内容を細かく指揮命令している
- 他社案件を実質的に禁止している
- 毎月固定額を継続的に支払っている
といった事情がある場合には、実態は雇用契約に近いと判断される余地があります。
- 外注先のフリーランスエンジニアのことを「従業員」「弊社スタッフ」と呼称している。
- 社内の福利厚生を外注先フリーランスエンジニアに対しても適用している。
給与認定されると影響は小さくない
外注費が給与と認定された場合には、源泉所得税や消費税など、複数の税目に影響が及ぶ可能性があります。加えて、社会保険料の追徴(給与認定される場合、「本来社会保険料を納めなければならないにも関わらず納めていない」という事実認定が確定することになるため)のリスクもあります。
これらが一度に押し寄せてくるため、事業が吹き飛ぶこともあります。
そのため、契約書だけではなく、実際の業務運営が業務委託契約の内容と整合しているかも重要になります。
対策
見切り発車で外注をはじめるのではなく、事前に法務の専門家を交えて、業務委託契約書を作成します。その上で、形式だけの契約書にするのではなく、実態も伴う様に注意して運用しましょう。
適正な会計帳簿を作る
当たり前のことを当たり前におこなうところから始める必要があります。会計帳簿の作成はその「当たり前のこと」の一つです。
税務調査時も会計帳簿を中心として調査がおこなわれるためです。
自計化(記帳代行を会計事務所に依頼しない状態)をしている方は要注意です。経理ベテランスタッフがいる場合は別ですが、高確率でめちゃくちゃな帳簿を作ってしまっておりそれにご自身で気付いていない可能性が高いからです。
帳簿作成は単純作業ではなく、会計や複式簿記の専門知識が必要で、これも一朝一夕で身に付くものではありません。
よくある質問
ご自身の会計や税務について、「自分の場合はどのように進めるべき?」とお悩みの方は、まずは弊所サービス内容をご確認いただき、無料WEB面談をご予約下さいませ。
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